FoLoLab vol.3
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あっぱれ食堂私たちはランチェスターのドミナント戦略を行っていて、エリアを絞り込んで近くに経営資源を一点集中させることにより、人と物の移動時間が少なくなり、経営効率が上がってコストを分散させるという手法を実践しています。例えば同じビルの中に「ここちや」と「はればれ」を出店していますが、お客様が分散して一店舗の売上が下がることもなく、何より、忙しいときにはスタッフの行き来が出来、物が足りなくなったらすぐに借りに行けるなどの結果が出てきました。それで次の店舗もすぐ近くにオープンして、結局5分以内の場所にお店が集中する形になりました。 元気で明るいスタッフがお4弊社はアルバイトも入れて現在81名。ありがたいことに人材確保で悩むことは今のところありません。というのもうちは三分の一以上が正社員という会社なので、一店舗当りの正社員数も多いため、月に最低でも7日、最高だと10日くらい休むことが出来ます。ちゃんと休みがあることで体力的にもモチベーション的にも保つことが出来ているのかなと。あとは近隣に系列店が集中しているため、仲間が近くに居て助け合えますし、他店舗へ人事移動があっても住居を変える必要がありません。また、毎年新しいお店を展開しているので、そこで新しい役職が生まれステップアップも出来るので、この10年間はほぼ離職していないですね。飲食店のステータスをもっと上げる必要があると思っていて、海外ではシェフの地位ってすごく高くて、実際の給与としてもちゃんと跳ね返ってきています。でも日本の場合はまだまだ低い。それは私たち自身がそういう業界にしてしまったのだと。例えば、何かを発信したり、生み出すことに重きを置いてこなかったり、自分一人が技術的に成功して次世代に技術を継承してこなかったり、隣のお店になればライバルでレシピや情報を共有しないとか。そういうことが業界の発展を阻害してきたように感じています。そこをオープンにして、もっとみんなで共有して、プロジェクトをやってみたり、料理を食べてくれる人にどう発信していくかを自分たちで考えてみたり、私たちが勉強していくことで一人ひとりの視野が広くなっていろんなことが出来るようになってくるのではと。そうやって、業界全体として取り組んではじめてステータスが上がってくると思います。出迎え♪経営資源の一点集中が功を奏した高い正社員率で人材不足問題を解消飲食店のステータス向上が必要
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