FoLoLab vol.3
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さっきまで大地とつながっていた野菜が皿に並ぶDelicious vegetables♪地域のおばあちゃんの野菜料理が素晴らしくて。「クレソンは川に植えたらどんどん増えてね。」美里町、有名な3,333段の石段の目の前にある小さなレストラン、「ソーセージフェスト」のオーナーシェフでもあるハイジマン・ラディスラブさんは毎朝、自ら手掛ける畑を訪れる。山がそびえ、水墨画のような景色。山水は豊富で、古き良き日本の原風景とハイジマンさんの佇まいは相性が良すぎる。美里町の食材が特に好きでこの地に惚れ込んだ。訪れた色んな場所に比べて「農家さんが本当に野菜にこだわってるイメージが強いんです。」特に地域のおばあちゃんたちが地元のお祭りなどでふるまう、野菜の多い家庭料理に感銘を受けたという。地元で採れたものの強さ、これは本当に素晴らしいこと。熊本出身の奥さんの親戚がこの地域に住んでいて、4年前、旅行に来たのがこの場所との出会い。昔からずっと田舎に住みたかったのもあり、アブラメとかヤマメがいる下の川で釣りしながら、この自然に感動して、レストランを開くことに。「こんなに素敵な地域なのにお店が少ないのももったいないと思って。」店の真裏を流れるキレイな川にはクレソンの群生が。そして店の前にはキクラゲ。なんと贅沢な環境だろうか。自身で手掛ける畑には、フェンネルや玉ねぎ、ブロッコリー、人参、生姜、唐辛子のジョロキアまで。日本ではブロッコリーや、スナップエンドウの花など、野菜の花や芽を、あまり料理に使わないからそういう文化の違いも面白い。「僕の料理には花を多く使うし、毎日違う野菜の味、自然そのものの恵みを表現するには、やはり作り手の部分からやりこまないと。」tasty are egetables produced?eerv 9 Wh今からはトマト、キュウリなどの夏野菜、原木の椎茸も来年から挑戦するそうだ。どのシーズンも旬の美味しさを収穫できるようにしたい。こればかりは、文章では伝わらない。並みの感動では済まされない、素晴らしい野菜の味。「ドレッシングは気分で毎日味付けを変えるよ」ハイジマン・ラティスラブさんチェコやイギリスで、コンチネンタル料理やフランス料理を経て2008年から日本のオランダ大使館でキャリアを積む。現在は、オリジナルビールの製造を手掛けたり、地域活性の多くのプロジェクトを抱える傍ら、レストランと畑に情熱を注ぐ。仲間曰く、猫と料理に接している彼が一番「ハッピー」なんだそう。四季を通じて常に野菜が採れるように
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