FoLoLab vol.4
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飲食の世界に入った経緯は?  3り、それがすごく嬉しかった。今までの高校時代ヤンチャが過ぎて、ろくに学校も行かず中退。見かねた父親から、なかば強引に地元のレストランに見習いとして入れられ、朝から晩までずっと仕込みばかりで、「俺はいったい何をやってるんだ」と。半年で逃げるように福岡に出てきました。それから10以上の職業を転々とした後、布団の訪問販売で独立しましたが、あるときトラブルに見舞われ仕事がストップし1000万円の借金を背負うことに。もう逃げるわけにもいかず、運送業などで死ぬ気で働いて二年半で借金を返済。そのとき25歳。まだやり直しがきくと思い、求人誌で見つけた居酒屋に面接に行って採用してもらいました。飲食店には嫌なイメージしかなかったんですが、居酒屋ではお客様がお酒をすすめてくれたり、姿造りを出したときに喜んでくれた飲食店の経験と違ってめっちゃ楽しくて、それから居酒屋のマスターから何でも盗んでやると思い一生懸命学びました。その後、和食の店でも修業を積み、2002年に独立しました。福岡と鹿児島に7店舗と、FC店2店舗の飲食店を展開する、「有限会社和コーポレーション」。「ATG(明るく、楽しく、元気良く)」という基本方針と、こだわり抜いた「銀しゃり」を武器に、焼肉業態と居酒屋業態の両輪で店舗を展開。さらには、社内独立やフランチャイズも行っており、従業員本人の目指す将来と、適材適所に合わせた人事体制で、「自分の得意分野で本気に働く」環境づくりを構築している。今回は同社代表取締役の谷口和彦氏に、経営者としての考え方や組織づくりについて語ってもらった。何事もバランスが大事。〝和〟と〝情熱〟と〝三方良しの精神〟は絶対。‒ Kazuhiko Taniguchi ‒谷口和彦(たにぐち かずひこ)1962年、佐賀県嬉野市生まれ。56歳。10以上の職種を経験した後、2002年、福岡に「旬創酒庵 かくれ家」をオープン。2年後に法人化し、「有限会社 和コーポレーション」を設立。2007年から新業態の「銀しゃり焼肉 直球」を出店し、現在7店舗、FC店2店舗の他、5店舗の社内独立店舗を展開している。趣味はゴルフと食べ歩き。密かに漁師になりたいという願望があり、一級船舶免許を取得。今月のオーナーインタビュー有限会社 和コーポレーション代表取締役谷口 和彦 氏

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