FoLoLab vol.5
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す。パン粉は豚肉と揚げ油との相性を考えて選びぬいた粗挽き生パン粉。揚げ油はほのかな香りと油切れの良さをとことん追求し、豚肉の旨みを引き出す特別調合のブレンド油を使用しています。(社長)技術面では、うちで育てた熟練した職人しか揚げられません。生パン粉の状況も仕入れ先の工場の製造段階での天気や湿度とかで毎日違いますし、肉も油もそうです。それらの状態に合わせながら、その日いかに最高のものを出していくかが重要なので、現場の目利きのある職人じゃなければ調理できません。素材販売はシンプルな分ごまかしがきかないので、食材とそれを調理する職人だけは絶対に外せないこだわりです。(会長)多い時は海外の方がお客様の3割を占めます。今は海外の方もとんかつ料理のことをご存じなので、本場のものを食べてみたいということで来ていただいているのかなと。あとはトリップアドバイザーなどの影響が大きいと思いますね。(社長)うちには多言語対応スタッフなどは特にいないのですが、トラブルもなく、オペレーションで不具合を感じたこともありません。英語メニューにおすすめ順に番号を付けるなど、シンプルにお客様に伝わりやすく、オーダーしやすい工夫をしています。そうすることで我々としても一番自信のあるものを召し上がっていただけるので、結果的に単価も上がり、評価も高くなっています。現在、インバウンドのお客様の激増で、新市街本店の全メニューの中で一番出ているのは安いランチではなく、驚いたことに2700円の黒豚メニューです。(社長)構想はありますが、現時点では検討中の段階です。新たな出店を要望する声は多くいただいていますが、新規店舗を出すということはある意味妥協しないといけない部分が多々出てきます。ありがたいことに連日多くのお客様に来ていただいており、毎日フル稼働のため既存店でそれを補うだけの人員の確保、人材の育成がまだ追いついていない状況です。新規店舗を出すとなると戦力が分散されてしまうので、お客様の満足度という部分がとても懸念されます。出店するだけであれば難しくないのですが、同じサービスレベルかそれ以上が求められるので、既存店の内部的な課題をクリアした状態でないと次の展開には進めません。まだまだ時間がかかることだと思っています。私たちは今、「全尽一足」(一人ひとりのお客様の満足のために全力を尽くすという意味)という言葉を掲げているのですが、これからはお客様だけでなく、従業員の満足度も高めていく必要があります。とにかく忙しい状況なので、まずはしっかりと労働環境を整えることが急務だと考えています。そして、みんなで次のお店を出すぞという状態になってから新規店舗を展開していきたいと思います。あと、新規店舗ではないのですが、設備的な部分で新市街本店2階にセントラルキッチンを将来的に想定した上で、仕込み専門室というものを設置し、肉の納品から加工を含めて、生産部という別部隊を設けて機能させていきたいと思っています。インバウンド客がとにかく多いですよね?新規店舗の予定は?5新市街本店の店内。特選大海老フライ厚揚げ 六白黒豚棒ひれかつ。

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