FoLoLab vol.5
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りま7会長と社長の親子としての貴重なオフショット。(会長)繁盛する秘訣はないが、繁盛しない要因は沢山ある。その要因をなくすことがとても大事。自分がお客様の立場だったとして嫌だなと思うところを、一つひとつ無くしていく。仕事で毎日やっていると、慣れてしまって相手の立場に立てない場合が多々あります。慣れと熟練は大違い。それを克服しなければ熟練にはなれません。たとえば、従業員が店内のナプキン一枚でも私用で使えば叱す。お金の問題じゃない、これはお客様のための備品なのだと。卵を落としてしまったら、付けるノートの品目は材料費ではなく雑費。そうすると材料費が正しく出る。細かいことかもしれないけれど、根底にはものすごく大きな意味を含んでいます。こういう基本的な理念はきちっとしておかないと無駄が増えてケジメがなくなっていきます。組織を保っていくためには大事なことだと思いますね。あとは、一番大切なのは「人」、これに尽きます。極端な言い方をすると、トップがしっかりしていれば下は育つ。逆を言うと、下が優秀でも上がダメだとどうしようもない。会社は経営者のレベルや能力以上にはならないので、経営者は常に自分の器を広くして、能力を伸ばしていく努力をしていかないと、優秀な人材を抱えることはできないと思います。もし今、自分のお店が苦しい状況であれば、そのどこかが抜けていると思った方がいいと思います。一つの近道は実績のある優秀なコンサルに相談すること。すると頭が痛くなるくらい沢山指摘をしてくれます。でもそれをきちっと守って実行する能力がないと何にもならないので、それをやり続けると良いお店になると思います。(社長)自分がやりたい店のコンセプトと商売に対する信念をしっかり定めた上で、それがブレていないか常に客観的な視点で見ることが大切だと思います。時代に合わせたお客様のニーズをきちんと捉えていかないと、本来気付かないといけない部分からズレてしまい、結局それがお客様に伝わらなくなってしまうことになりかねません。あとは、ここに行ったら必ずこれを頼む、という看板商品は絶対に必要です。オールマイティーなお店よりも、何かに特化しているお店の方が繁盛店になりやすい。強いところをさらに強くするのが商売。弱いところを強化していくのも大事ですが、お客様の来店動機にはあまり繋がらないと思います。うちの場合はとんかつ専門店なので、全神経の90%をとんかつそのものにかけています。こういう一点豪華主義の考え方も必要な部分だと思います。悩んでいる経営者の方に何か伝えるとしたら?〇「勝烈亭 新市街本店」 熊本県熊本市中央区新市街8-18 ※〈年商〉3億500万円 〈平均月商〉2540万円(2019年3月末時点) ※〈客単価〉1830円 〈座席数〉115席〇「勝烈亭 南熊本店」 熊本県熊本市中央区萩原町2−5 (フレスポくまもく内) ※〈年商〉2億1000万円 〈平均月商〉1750万円(2019年3月末時点) ※〈客単価〉1560円 〈座席数〉113席COMPANY INFORMATION林産業株式会社所在地: 熊本県熊本市中央区新市街8-18林ビル1階設 立: 1975年7月4日従業員: 正社員16名、パート・アルバイト70名年 商: 5億1500万円(平均月商4300万円)(2019年3月末時点)U R L : :http://hayashi-sangyo.jp/南熊本店。新市街本店。南熊本店の店内。

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