FoLoLab vol.6
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ベルギー日本大使館で公邸料理人をされていた調理師学校時代の先生からの推薦で、在フランス日本大使公邸に行かせてもらうことになりました。公邸料理人になるためにはいくつか方法がありますが、基本的には紹介が一番確実です。大使ご夫妻は外交に携わるお仕事なので、信用性が最も重要視されます。フランスは大きな大使館なので、歴代で行かれた方は、30代以上のキャリアのある料理人さんが多い中、私はキーだったと思います。毎日の大使ご夫妻のお食事をはじめ、各国の来賓を接待しての食事会やパーティなど多岐に渡ります。大使ご夫妻のお食事についても、健康管理という観点はとても重要になります。大使ご夫妻は各国の政府や大使館にお呼ばれされることもありますから、そこでは日本料理以外が出てくるので、普段のお食事は極力あっさりした和食にするなど、TPOに応じて和食、フレンチなど見極めていかなければなりません。美味しいものを出せばいいという簡単な話ではありませんでした。あと、フランスは2名体制でしたが、スイスとオーストリアなどの中堅国では1人で回さなければなりません。接待が週に3〜4回ほど入ることがあって、昼夜続いたりすると仕込みが追いつかなく、一人でこなすには相当な量があります。他にもティーパーティや軽食、ビュッフェになるとお菓子も作らないといけないので、何でもこなせる器用さが求められます。今の店舗経営にも役立っているのですが、一つ目は考え方。若い頃は我が強くて、料理も自分よがりなところがあり、お客様本位というよりは自分の出したいもの、食べてほしいものはコレだ!という自分のテクニックを見せる料理でした。ですが、公邸では大使ご夫妻の好みや趣向に合わせたものを提供しなければなりません。リクエストをお伺いして、喜んでいただけるようなセッティングができるかどうか、食べる方の気持ちになって、希望を体現できてこそプロフェッショナルなのだという考えに変化していきました。二つ目は、和と洋のコラボを意識したお料理です。海外の来賓を公邸にお招きするときは、せっかく日本公邸に来ていただくので日本食を出します。ですがいきなりそれを出しても受入られないかもしれないので、和をフレンチに近づけたようなお料理を出していました。そのことが今の私の料理の傾向に影響しています。何がきっかけで公邸料理人に?「食べる方の気持ちになって、希望を体現できてこそプロフェッショナル」公邸料理人の仕事内容とは?公邸料理人を経験したことでの気付きは?4元蕎麦屋を改装したおしゃれな店内。地井シェフと一緒に働きたいと大阪から移住を決めた横山さんと小田さん。24歳で抜てきしていただいて本当にラッ
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