FoLoLab Vol.9
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厨房と仲居がとにかく仲が悪く、怒声や口論は日常茶飯事。それにより人間関係が悪くなり離職者が多発していた。この社内環境を改善しなければお店が運営できなくなる、そう感じた倉橋社長は、職人さんと仲居さんとの壁を取り除こうと決心。先ずは活用されていなかった経営理念を作り直すことから着手した。青柳が抱えていた課題8熊本市内で創業70年、老舗の「郷土料理 青柳」を運営する親和商事。今回、熊本商工会議所主催の「人を幸せにする経営大賞2019」において、飲食店として見事大賞に選ばれた。4年間離職者ゼロ。勤続10年以上の従業員が14名など様々な成果を上げる要因となった同社の「8つの取り組み」について、社長の倉橋篤氏に伺った。・今日の予約とお客様情報の共有 ・向き合って挨拶の確認・「13の徳目」という日創研の教材からお題を出し、 司会が指名して、 指名されたものが 意見を述べる。熊本商工会議所主催。誰もが安心して働き続けられる魅力ある職場づくりを推進し、生産性を上げている中小企業、小規模事業者の取り組みを表彰・発表することにより、企業経営の新たな取り組みを後押しする。また、それらの取り組みを事例として、広く啓発・普及させる目的がある。半期ごとに4つの経営方針を作る従業員全員が経営理念に添った行動をし、評価・判断基準も経営理念に沿って行う。(半期に1度の査定には理念評価という項目がある)もちろん社長であっても理念に反することがあれば指摘される。この経営理念を元に半期に1度経営方針が決められる。4つの経営方針に準じた委員会をそれぞれ作る。若いスタッフが発言しやすい環境をつくるため委員長は若手、副委員長はベテラン。厨房、仲居を織り交ぜ1つの委員会を6〜7人で構成。それにより評価されたスタッフはモチベーションが上がり、またベテランでも気が引き締まる。厨房が忙しい時でも「見栄え委員会に撮られるから、ちゃんと作ろう」など前向きな冗談も出るようになった。時短というと角が立つので段取りを良くし、厨房が忙しい時にはホールが盛り付けを手伝うなど実行し、総合的に月間で何時間短縮できたかを算出する。活動内容)見栄えが良い料理だと思ったときには写メをとってオンライン上で共有する。活動内容)経営方針に必ず1つは「働き方改革」を意識したものを入れている。共感力の実践見栄えをよく清潔感の徹底段取りの徹底有限会社親和商事(青柳)代表取締役倉橋 篤 氏 2018年度の経営方針例1)見栄え委員会例2)段取り徹底委員会■喜びの共有■■親和・真心・勇気■共に働く仲間を大切に、お客様のために勇気を持って行動し、美味しく美しい料理と心に残るサービスを提供し常に進化し続けよう人を幸せにする経営大賞とは経営理念お客さまの喜びが私たちの幸せ社 訓❶半期 経営方針発表❸全体朝礼❷委員会活動「人を幸せにする経営大賞2019」受賞。熊本市の老舗「郷土料理 青柳」の取り組みとは。8つの取り組み

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