【連載第3回】いちごで世界をかえる。清元ファームが描く今後の展開

熊本のまち

これまで2回にわたって、天水の土地の魅力と清元ファーム・清元孝一さんのいちごへの想いをお伝えしました。第3回となる今回は清元さんが見すえる「これから」についてご紹介します。

 

 

すでに10カ国へ。広がり続ける輸出の輪

清元ファームのいちごは、今や国内だけでなく海外にもファンを広げています。現在すでに10カ国ほどへ輸出しており、清元さんはこれをさらに増やしていきたいと考えています。「苺一笑(いちごいちえ)」というブランド名に込められた、いちごで一人でも多くの人を笑顔にしたいという想いは国を越えて広がっていきます。

 

 

ただし、いちごのシーズンには限りがあります。天水のいちごは、5月のゴールデンウィーク頃には収穫が終わります。そこで清元ファームでは旬の時期以外にもいちごの魅力を届けるため、冷凍いちごやいちご酢といった加工品づくり、いわゆる6次産業化にも力を入れています。形を変えていちごを楽しんでもらう工夫がここにも表れて。

 

 

生のいちごは鮮度が命であり、輸送できる範囲や期間にはどうしても限界があります。けれど冷凍加工やいちご酢のような形にすることで、より多くの人にいちごの味わいを届けられるようになります。清元さんにとって加工品づくりは、単なる商品ラインナップの拡充ではなく、「いちごで一人でも多くの人を笑顔にしたい」という想いを、時間や距離の制約を越えて実現するための手段なのかもしれません。

 

夢は、海外にいちご農園を持つこと

清元さんが語る将来の夢、それは海外に自分のいちご農園を持つことです。

 

いちごは本来、少し涼しい環境を好む果物とのこと。目安として20度以下くらいの気候が適しているといいます。そうなると標高の高い高冷地であれば、東南アジアであってもいちご栽培は可能なのだそうです。

 

 

「いずれ海外に農園を持ちたいですね。それが夢です」。具体的には、インドネシアのような国で、気候に左右されにくい全天候型の施設を整え、現地の富裕層に向けて高付加価値ないちごを届けるという構想もあるとのこと。天水で培った栽培のノウハウと経営の視点を、そのまま海外という新しい舞台に持ち込もうとしているのです。

 

 

もちろん気候も土壌も市場のニーズも日本とは大きく異なる海外での農業には、これまでとは違う難しさがあるはず。それでも清元さんが見すえているのは、単に生産地を広げることではなく「いちごの価値をその土地に合った形で届ける」という発想です。全天候型の施設で安定した栽培環境をつくり、現地の富裕層が求める高品質ないちごを提供する。天水で培ってきた「天候と向き合いながら思い描いた通りのいちごをつくる」という姿勢は、舞台が海外に変わっても、きっと変わらないでしょう。

 

「いちごで世界をかえる」を、これからも

祖父の代からのみかん農家を受け継ぎ、いちご農家として2代目を歩んできた清元さん。異業種で培った経験を経営に活かしながら、天候という不確実な相手と向き合い、1粒1粒に思いを込めていちごを育ててきました。

 

 

そして今、その視線は天水の畑を越え、世界へと向かっています。「いちごで世界をかえる」という言葉は、決して大げさなスローガンではなく、清元さんがこれまで積み重ねてきた歩みそのものから生まれた、確かな実感のこもった言葉なのだと感じます。

 

 

輸出国数を増やすこと、加工品で新しい楽しみ方を提案すること、そしていつか海外に自分の農園を持つこと。ひとつひとつは別々の目標のようでいて、その根っこには「いちごで一人でも多くの人を笑顔にしたい」という清元さんの一貫した想いがあります。天水という土地から始まった1粒のいちごの物語は、これからも国境を越えて広がり続けていくのでしょう。

 

 

3回にわたってお届けしてきた清元ファームの物語。天水の豊かな自然、清元さんの想い、そしてこれからの挑戦。ぜひ機会があれば、実際に「苺一笑」のいちごを味わってみてください。きっと、その一粒に込められた物語も一緒に楽しめるはずです!

 

清元ファーム
住所:熊本県玉名市天水町立花1666-3
公式HPはこちら

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