
「支える」という文字に込めた想い。八代出身の書道家・亀井さんが書く、熊本のこれから
「水まわりのトラブル、どこに頼めばいい?」「屋根や外壁の劣化が気になるけれど、誰に相談したらいい?」――。住まいの困りごとを検索しても、大手企業のPRが多く、地元の信頼できる業者になかなかたどり着けないことも。そんな「どこに相談したらいいか分からない」に応えるために生まれたのが、「熊本の住まい・暮らしの相談窓口」です。
必要な人へ、確かな情報を
この企画は、もともと温めていた構想でした。しかし、7月28日に発生した令和8年熊本地震。10年ぶりに大きな地震を経験する中で、「住まいに関することを、どこに頼めばいいのか分からない」という声を多く耳にしました。必要な人へ、一日でも早く確かな情報を届けたい――。そんな思いから準備を前倒しし、サイトの開設へと踏み出しました。
このサイトでは、水まわり、屋根・外壁、建具、リフォームをはじめ、引っ越しや相続など、住まいや暮らしに関するさまざまな相談を受け付けています。お問合せフォームから相談を受けると、まず内容を整理し、必要に応じて現地調査や見積もり、施工へ。相談から施工、アフターフォローまでをつなぐ、ワンストップの仕組みを目指しています。
住まいに関する支援を行ってきたNPO法人熊本住宅支援センターと熊本で長年情報を発信してきた株式会社NASSEがタッグを組み、地域の「困った」と「確かな技術」をつなぐ。住まいのことで困ったとき、まずはここに相談しよう!そう思っていただける地域の相談窓口を目指しています。
サイトを象徴する「支える」の文字
そんな相談窓口を象徴する一文字が、サイトのシンボルにもなっている「支える」です。「困ったときに、どこへ相談すればいいのか分からない」という人に寄り添い、必要な人や専門家につなぎ、解決まで支えていく。そんな願いを込めて選ばれた文字です。
今回は、この「支える」という文字を書いていただいた、八代市出身の書道家・亀井さんを取材しました。
書道家・亀井さん、熊本への想いを胸に

3歳から書道を続けていた亀井さん。高校時代は八代第一高等学校(現・秀岳館)で野球の特待生として、勉強と部活動に励みました。その後は看護の道へ進み、約13~14年間、看護師として働いたそうです。35歳のとき、お兄さんを突然亡くしたことをきっかけに人生の転機を迎えます。命の尊さや大切さを改めて感じ、再び「書」に向き合うようになりました。
今回、文字の依頼を受けた際には、「自分でいいのか」と思ったという亀井さん。
ご自身も令和8年熊本地震で被災しながら、ボランティア活動にも力を入れ、現在も復興に向けた活動を続けています。「自分にできることは何か……。地元・熊本のために頑張りたい」被災を経験したからこそ、誰かの力になりたいという気持ちは、より強くなったそうです。
そんな亀井さんが、熊本への想いを込めて書く「支える」。その文字には、どんな表情が生まれるのでしょうか。
八代市の和紙に一筆一筆、想いを込めて
取材当日。亀井さんは紙を前に、筆を選びながら静かに準備を進めます。

今回使用したのは、八代でつくられている宮地和紙。い草を材料とした地元の和紙に文字をしたためます。

紙を前に、じっと筆先を見つめます。これから書く「支える」に、どんな想いを込めるのか――。
そして、筆を持ち、紙を見つめ、最初の一筆へ。

それまでの空気が変わり、筆先から少しずつ「支える」の文字が形になっていきます。

亀井さんが書に向き合うときに大切にしているのは、「いかに夢中になれるか、納得いくまで書く」ということ。そして、その先で誰かに喜んでもらえることが何よりうれしいといいます。
完成した「支える」は、力強さの中にも温かさを感じる文字に。

住まいの困りごとに寄り添い、必要な情報や人につなぎ、解決まで支えていく。その想いを託された書です。
ここで番外編。亀井さんの特技でもある「両手書き」も披露していただきました。
左右に「愛」があり、それが対になっている「たすけあい」。右の「愛」には、メタリックブルーの珍しい墨汁を使用しています。

完成した「支える」は、サイトのシンボルとして、これから多くの人の目に触れていきます。
住まいや暮らしのことで困ったとき、どこに相談すればいいか分からない。そんな人の最初の一歩を支える存在として、このサイトが地域に根付いていくことを目指しています。そして、熊本の復興もまた、一人の力だけではなく、地域のみんなが力を合わせることで前へ進んでいくもの。「支える」という言葉を胸に、地元・熊本のみんなで支え合いながら、復興に向けて、そしてこの取り組みをより多くの人に届けるために、これからも一歩ずつ歩んでいきます。
「どこに相談したらいいかわからない」――そんなときは、まず相談から。熊本の「困った」と、地域の「確かな技術」をつなぐ熊本の“住まい・暮らしの相談窓口”。住まいや暮らしのことで気になることがあれば、ぜひサイトをのぞいてみてください。

▼ 熊本の住まい・暮らしの相談窓口
熊本の住まい・暮らしの相談窓口
亀井貴真さん
HP:https://kishinkamei.main.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/kamei_kishin/
場所提供:株式会社 来成 計画相談支援所 しおん
〒866-0811 熊本県八代市西片町1717-1




