暮らしの中にある様々なプラスチック。想像をカタチにするものづくりの会社、菊池市【有限会社KPC】に潜入。
“プラスチックモール曲がり”と聞いて、「ああ、あれね」とすぐにピンと来る人は少なくても、写真を見ると「あーこれなら家にもあるわ!」となる人は多いはず。配線モールや配線カバーどうしを接続するアダプタやユニットとも呼ばれています。このようなプラスチック製品のように、正式名称はピンと来なくても生活の中で必需品となっているものは意外とありますよね。
今回は様々な場所で使用されているプラスチック製品の加工をおこなっている有限会社KPC(ケイピーシー)を取材してきました。
有限会社KPC(ケイピーシー)ってどんな会社??
熊本県菊池市で“品質第一を柱に納期遵守、低コストで仕事を行う”をモットーに、電設副資材等のプラスチック加工業、それに付随する一切の業務を行っています。また、大手企業からプラスチック成型を請け負っており、生活になくてはならないパーツを作っている会社です。お客様のニーズに可能な限り対応したものづくりを展開しています。
工場の中に入ると、従業員は一人のみ・・・その代わり、たくさんの機械が一定の音を鳴らしながら自動で動いています。この工場でどのようにしてプラスチック製品が作られているのでしょうか?未知の領域に初潜入です。
プラスチック製品はどのように作られるの?
まず、プラスチック製品を作るためには、【射出成形機】という機械を使用します。射出成形とは、材料を加熱し溶融させた後、成形品の形状に射出する工法です。なんだか難しいですが、簡単に言うと、プラスチックの材料を溶かし、型に流し込んで冷やすとプラスチック製品が完成します。ちなみに、有限会社KPCでは全部で7台の成型機を保有しています。
こちらはプラスチックの素、“ペレット”。
この小さな粒たちを機械の中に入れて高温で溶かしていきます。着色ペレットを使用すれば色が付いたプラスチックになるそう。
溶かしたものを製品の形をしたそれぞれの金型に流し込んでいきます。その後、冷却して型から外すと製品が出来上がります。
出来たばかりのものは連結しているのでこちらの機械でカット。
ジャーーン!!出来立てほやほやのアダプタ。接続部分を切断すると、見覚えのある姿になりました。
成形した完成品を組付けから検品、梱包までこの工場内でおこなっています。
こちらは様々な種類の金型。ずらりと並んでいます。
お届け先で製品によるケガや事故が起きないよう、画像検査ロボットシステム、作業者による目視での検査を徹底しているそうです。
生産工程の途中で抜き打ち検査、梱包時の細かな検査により、成形不良の発生を抑えています。
近くでみると迫力がありますね!
こちらの機械ではこの大きさのプラスチックの箱が作れます。
新製品を考えている方へ・・・成形トライもできます!
射出成型機を複数台保有していることで、様々なプラスチック製品のサイズに対応しています。これから新たな製品を開発する為の成形トライや、金型はあるが生産する場所がない企業などの依頼も受け付けているとのこと。これから新しい製品作りを検討している企業などに心強い味方ですね。
見えないところで人々の生活を支えているプラスチック。ひと言で「プラスチック製品」と言えばそれまでですが、小さいものから大きいものまで奥深い技術で作られていることが分かりました。想像をカタチにすることで私たちの日々の暮らしを豊かにしてくれています。
企業情報
有限会社KPC(ケーピーシー)
熊本県菊池市泗水町永843
TEL:0968-38-5000
事業内容:プラスチック加工・製造
公式ホームページ:
オンラインストア:https://shop.kpc-kumamoto.com/