奥阿蘇の秘境「黒川温泉」/竹林に囲まれた天然温泉と超豪華なディナーバイキングが楽しめる『湯峡の響き 優彩』に行ってきました
熊本県の阿蘇郡南小国町に位置する温泉郷「黒川温泉」。江戸時代からある温泉地ですが、黒川温泉郷として形を成したのは戦後の昭和36年頃。当初は“露天風呂を集めた温泉街”というコンセプトだったそうです。ただ、阿蘇の奥地というマイナーな場所であったことや、2度のオイルショックといった社会情勢など様々な壁が立ち塞がり、温泉郷としてスタートしたものの最初はなかなか観光客が増えず、かなり厳しい状況が続いていたそうです。
でも1970年代頃から黒川温泉に新しい風が吹き始めます。若い世代の継承者、旅館組合の再結成、「入湯手形」の発足、そして球体状の「鞠灯篭」と高さ2mほどの「筒灯篭」を数百個点灯する「湯あかり」など、黒川温泉が団結してひとつになる事でここにしかない唯一無二の温泉郷が誕生しました。その魅力に観光客は年々増え続け、今や全国屈指の人気温泉地として有名になりました。
今回はそんな黒川温泉郷で人気の『湯峡の響き 優彩』へ、ナッセ編集部が取材に行って参りました。優彩は黒川温泉のなかでもかなり大きな宿で、温泉面積はトップクラスの広さらしいです。なんでも訪れた人がみんなビックリするくらい豪華なディナーバイキングもあるとかで…、温泉にグルメに取材陣もワクワクしながら向かいました。ということで、ここからは実際に編集部が体験した優彩の魅力をたっぷりとお伝えします!
黒川温泉「湯峡の響き 優彩」へ
こちら立派な外観。客室が55室あって、黒川温泉街ではかなり大きめの宿です。優彩までは公共交通機関が少ないので車で来ることをおすすすめします。もちろん駐車場は完備。移動時間でいうと、太宰府ICから車で約1時間40分、大分ICからは約2時間、熊本ICからは約1時間45分といったところです。道中に見る阿蘇の壮大な景色を眺めて、ドライブを楽しみながら行ってみてください。
お部屋の雰囲気もかなりいい感じ。窓の外からは黒川の自然が一望でき、見下ろすと筑後川の源流が流れていました(目の前に滝も見えます)。静かな自然のなかで川のせせらぎを聞きながら、日常を忘れてゆっくり過ごす時間は格別ですね。露天風呂付の特別室もあり、檜が香る天然温泉と黒川の景色を独り占めできる最高のプライベートタイムを堪能することができます。
優彩が誇る源泉かけ流しの天然温泉
それではお目当ての天然温泉に。温泉はもちろん、源泉かけ流し100%の天然温泉です。ちなみに黒川温泉は日本の温泉の主な泉質10種類のうちの7種類が湧出しているというかなり珍しい温泉地なのです。優彩は「塩化物泉・硫酸塩泉」という泉質になっています。
文字通り塩分を含む温泉です。この塩分が体を包み込み、湯冷めしにくく体がポカポカになるといわれています。そのため別名「熱の湯」とも呼ばれこともあるそうです。冷え性や乾燥などの効能のほか、塩分の殺菌作用で切り傷や火傷などにも効果があるそうです。
脂分を洗い流す力があり、肌に温泉成分が付着し温泉パックのような状態をつくってくれます。そのため入浴後も肌がしっとりした感じになる場合が多く、いわゆる「美肌の湯」と呼ばれることが多いのがこの泉質の特徴です。
さて、それでは温泉へ。最初に入ったのは大浴場の「双檜の湯(そうひのゆ)」。
双檜(そうひ)の名前の通り、この写真の隣にも左右対象にふたつの檜風呂が並んでおります。石畳の床にちょっと低い天井、木の格子から外光が控えめに漏れ出す感じがなんともいえない重厚感があります。湯口の音だけがちょろちょろと静かに響く空間はすごくリラックスできて、別名“瞑想の湯”とも呼ばれるらしいです。たしかにこの雰囲気は目を閉じてゆっくり浸かってしまいました。
そしてこの2つの内湯の間には露天風呂「渓流の湯」があります。
目の前には黒川の自然が広がっていて、格子戸から筑後川源流の滝も見えました。滝の音を聞きながらゆっくり温泉に浸かって過ごす時間はほんとに贅沢です。露天風呂は屋根付きで、これなら雨の日でも大丈夫そうでしたよ。
次に入ったのが今回一番注目していた「竹林の湯」。
ひと目で魅了されるその圧倒的なビジュアル!日が落ちてから入浴したので、温泉を囲む竹林がライトアップされていて、それがとっても神秘的な雰囲気でした。明るい時間に入るとまた違った雰囲気を楽しめそうです。浴槽も思わず泳ぎたくなる程とても広くて、体をめいっぱい広げてゆったり浸かれました。
超豪華な優彩のディナーバイキング!
優彩のディナーバイキングはかなり満足度が高いと噂に聞いておりまして、温泉でゆっくり癒やされてお腹ぺこぺこの取材班は『ようやくこの時がきたか!』と駆け足で会場へ。最近リニューアルしたという館内のバイキングレストラン「遊膳亭」へやってきました。
レストランはかなり広々としており、約300畳もあるらしいです。写真ではあまり分かりませんが、大きな窓からは黒川の自然が開放感たっぷりに臨めます。照明や空間デザインも細部までこだわってありすごく洗練された雰囲気。バイキングは和洋中とそれはもう種類豊富で、ライブキッチンではその場で調理したできたての料理を提供してくれます。取材した日はお寿司とあか牛のすき焼きで、メニューは時期によって変わるとのことでした。
スイーツやフルーツといったメニューもかなり充実しているので、大人だけでなく子どもも大満足できる内容でしたよ。そしてディナーバイキングにはもれなく“飲み放題”がセットで付いているのですが、この飲み放題がちょっと凄かったです。もちろんアルコールは飲み放題な訳ですが、生ビールにワインに日本酒に焼酎に、専用のサーバーから自分で好きなだけ注いで無制限に楽しめちゃいます。
取材班も仕事を忘れて乾杯。ちなみに飲み放題のお酒は「いわゆる飲み放題用のお安めなやつなんでしょ?」とかお思いの方がいたら全力で否定したい。ビールはスーパドライ生ビール、日本酒と焼酎は熊本ブランドの「れいざん」と「白岳しろ」と、大丈夫ですか?と心配になるほどすべてがハイクオリティでした。これは仮にここが宿でなく飲食店だとしても、かなり満足度の高い飲み放題でした。
星空案内人が待つ天体望遠鏡天文台へ!
温泉も食事も最高!と満足しているあなた。実はまだまだ優彩には魅力あるスポットがあるのです。その名も天体望遠鏡天文台「そらしべ」。野外に設置された天井がドーム型に開閉する天文台では高度な望遠鏡を使って、黒川の夜を彩る満点の星空を鑑賞することができます。
“星空案内人”というなんともロマンティックな役職の森さんという方が、熱心に星のことについて解説してくれます。天気が悪い日は残念ながら星を鑑賞することはできないかもしれませんが、天体望遠鏡に触れ、星空案内人のもと天体についてあれこれを教えてもらうだけでも十分楽しめるかと思います。
You Tubeで体験レポートを公開中!
今回の取材の様子をYou Tube「ナッセチャンネル」にて公開中です。ナッセ特派員として体験取材をしてもらったのは熊本のローカルタレント樫山結さん。樫山結さんはなんと温泉ソムリエの資格をもっていて、サウナアンバサダーとしても活動されている、温泉&サウナのガチ勢です。
タレント:樫山結(かしやま ゆい)
動画では温泉の臨場感や美味しそうな料理などよりリアルに感じていただけると思いますので、ぜひYou Tubeもご覧ください♪